(2003/9/04〜12実施)

パリのパサージュめぐりの巻
パサージュ=PASSAGEは、雰囲気は違いますが、日本の例えば、浅草の仲見世や、月島のもんじゃ通りに見られる屋根付き商店街(アーケード)のようなものです。1786年に第1号が生れ、以後70余りのパサージュのうちの生き残りが、昔の姿のまま、今のパリで息づいています。1852年、ナポレオンIII世に命じられて、オスマンがパリの大改造を実施するまでのパリの街は、汚なくて歩道もなく、着飾った人々が外を歩けるような状態ではなかったらしい。邸宅と邸宅を結んで作られたパサージュは、散歩を楽しんだり、雨や寒さ暑さや、道の悪臭を避けたり、また一種の社交場として活用されていたようです。「百聞は一見にしかず」。パリに残る秘密の小道で、19世紀前半の時代にタイムスリップ!

地図をご覧下さい。パリの代表的パサージュをめぐるコースです。
スタートは、どこからでもいいのですが、ついでに、音楽に関した曰く地点で、立ち止まりながら散歩しましょう。

〜 オペラ・ガルニエ OPERA GARNIER (旧オペラ座)
例の如く、ガイドブックに詳しく記載されていることは省きます。今回私達が『トスカ』を鑑賞するのは、バスティーユの新オペラ座です。現在、旧オペラ座では、バレエと、オペラの中でも古い時代のオペラが、上演されています。建物のまわりの道路には、音楽家や劇作家の名前がつけられています。入って左側に見学者のための窓口があります。内部の銅像、シャンデリアの素晴らしいロビーなどを見学し、奥の博物館、図書館へ進むと、1669年以降の上演衣裳や、舞台装置の絵、パガニーニの使った弓などを見ることができます。

〜 rue de la paix リュウ・ド・ラ・ペイ=平和通り 〜 ヴァンドーム広場 pl. Vendome
広場の東側の12番地がショパンが息をひきとった家です。ショーメChaumetと、たしか銀行の間の2階に、銘碑がかかげられています。『フレデリック=フランソワ・ショパン。ポーランドのセラソヴァ・ヴォラで、1810年2月22日に生れ、この家で1849年10月17日にこの世を去る』。ショパンの棺はここから、Eglise de la Madeleineマドレーヌ寺院そしてCimetiere du Pere-Lachaise
ペール・ラシェーズ墓地へと向かったわけです。

〜rue St.Honoreサントノーレ通り 〜 Palais Royaleパレロワイヤル 〜 秘密の小道
ここからは行ってのお楽しみ!乞うご期待!

音楽家のお墓参りの巻
Cimetiere Montparnasse
パリには、大きな墓地が3つあります。ホテルのご近所モンパルナス墓地には、フランク、シャブリエ、サン・サ-ンス、ピアニストのクララ・ハスキル、そして、歌手のゲ-ンスブウルが、眠っています。ここまでは、既に何度か訪ねていますが、今回の調べで、オルガニストの名前を知るに至り、そのカヴァイエ・コルさんも、ここにおられることを発見しました。行かなくちゃ。

 Cimetiere Montmartre
オッフェンバッハ、ベルリオーズ、音楽家以外では、映画監督のトリュフォー、画家のドガ、舞踊家のニジンスキーが眠っています。

 Cimetiere du Pere-Lachise
パリの墓地は、墓地であると同時に、公園のような憩いの場でもあります。とくにこの墓地は一番広く、緑に被われ、いつ行っても心慰められる場所でした。ここには、ショパン、ベッリーニ、ビゼー、ロッシーニ、プーランク、ケルビーニそして、イヴ・モンタン、エディット・ピアフが眠っています。この墓地はまたパリコミューンの最後の戦場で、ベルサイユの政府軍と戦って追い詰められ最後に生き残ったコミューン兵は、塀の前で一人残らず銃殺されました。その塀は今でも『コミューン軍の壁』として残っていて、毎年、5月27日頃(最後の戦いは、1871年5月21日〜27日)には、花束を抱えた参拝者がたくさん訪れています。
パリの東20区にあるこの墓地と、まだもっと東のラ・ヴィレット(科学・産業都市)地区のシテ・ド・ラ・ミュジ-ク(音楽都市)の楽器博物館を訪ねたら、素晴らしい音楽散歩になりそうです。

音楽博物館 Musee de la musique
入口で、仏語か英語のイアホ-ン(CASQUEカスク)を借りて入る。古い時代から現代まで、多種の楽器が並べられ、目と耳で楽器や音楽の歴史が学べる。日頃の行い如何によっては、展示されている楽器による生演奏が聴けるという幸運に恵まれることがあります。博物館の隣のショップでは、音楽に関する色々なレヴェル(難しい音楽書〜各ジャンルのCD〜お土産用の小物etc.)の買物が楽しめます。

では、まだまだ続けたいところですが、「計画倒れ」にならないうちに、出かけましょう。
Bon Voyage! ボン・ヴワィヤ-ジュ! よい旅を!



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目 次
P1 日時とスケジュール
P2 ニース到着
P3 ニース滞在
P4 コート・ダジュール もうひとつの顔
P5 パリへ
P6 パリ滞在
P7 パリのパサージュめぐりの巻

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