レコードがCDに生まれ変わって再発売! 2010年2月24日

パデレフスキー原典版
ショパン全集〔全232曲〕
h4ti_s.jpg ●演奏:ハリーナ・チェルニー=ステファニスカ、レギーナ・スメンジャンカ、バルバラ・ヘッセ=ブコウスカ、ヤン・エキエル他
ヴィトールド・ロヴィツキ指揮/ワルシャワ国立フィル他
●CD18枚組+特典(テーマ・インデックスCDと譜例つき作品目録)
●200ページの解説書「FREDERIC CHOPIN THE COMPLETE WORKS」
ショパンの生涯:佐藤允彦
ショパンの音楽:辻井英世
ショパンの響き:佐藤允彦
ショパンの全作品:大宮眞琴
歌曲の歌詞対訳:吉上昭三
ショパンの年譜:佐藤允彦
演奏家の横顔:藁科雅美
●ワルシャワ・ショパン協会編集 ●日本ショパン協会推薦
●COLUMBIA STEREO/MONO COCQ-84767〜84
●発売元:コロンビアミュージックエンターテインメント株式会社 ●定価12,600円

1950年代から60年に録音され、ポーランドショパン協会が編集、1960年にショパン生誕150年を記念して、ポーランド・ムサが製作したレコードがCDになり発売されました。1999年にCD化されたものの再発売。私は5巻からなるレコード盤を持っているのですが、数年前機器がこわれてからは聞けずにきたので、何とも嬉しい再発売です。

現在もなおポーランドのピアノ界を支えておられる方々が、演奏家として華々しく活躍されていた時期の演奏で、ショパンの作品の中であまり知られていない18曲の歌曲も、歌詞の対訳つきで入っている貴重なレコードです。楽譜は「パデレフスキー版」を使用。ピアニストのうちのお一人は、ちょうど同時期に国家事業として刊行が決められ、2005年の第15回国際ショパン・コンクールから正式に使用推奨楽譜となり、現在世界中に広く知られているショパン作品の校訂版「ナショナル・エディション」の編纂責任者のヤン・エキエルさんその方です。

200ページのすごい解説書はレコード当時のものです。レコードのときは箱に1冊ずつ入っていて大判なので、写真などは今のCD版よりよほど迫力があったように記憶しています。(レコードについていた解説書人に貸したのが返ってこない。行方もわからない方なのであきらめて久しい…。くやしい!)
佐藤允彦先生、辻井英世先生、吉上昭三先生とのなつかしい思い出がよみがえります。つねに「難しいことをやさしい言葉で、きれいな日本語で」といわれていた理路整然としていてわかりやすく暖かいH.G文章を久しぶりに読み、感慨にふけっています。

特典で加わったのが、曲の冒頭のインデックスのCDとその楽譜。この楽譜付き作品目録は、たとえばマズルカのような曲集で、ある曲の作品番号や調性、年代を知りたい時などに役に立ちそうです。わたしは多分その数年前に出た5巻のレコード全集も持っていますが、それには各集に1枚ずつ「ポーランド芸術の遺産」がついていました。イグナツィ・パデレフスキー、イグナツィ・フリードマン、ユゼフ・ホフマン、ラウル・フォン・コチャルスキたち演奏の歴史的名盤です。
 
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