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風に乗って、面白い話題が飛んできます。〜色んな所〜色んな人から。はじめ時々〜後しばしば。

◎510 2020年が始まりもう8月!いや9月末!(2020/09/29)

1/7:ティアラこうとう大ホールへ「ローマの休日」全編上映ライブコンサートを見に行く。「ローマ・イタリア管弦楽団の奏でる音色が、銀幕の妖精オードリーの愛らしい笑顔に命を吹き込む、贅沢で懐かしいひととき」を味わえるはずだった・・・。明るい音色の前奏曲が始まってまもなく、指揮者の様子がおかしくなり、オーケストラの演奏者も一人二人と異変に気付きやがて音楽が止まった。3、40分待った末、演奏会は中止となった。指揮者の体調は回復されたらしく、翌日からの日本ツアーは滞りなく開催されたと思う。初めての経験だった。

1/11:山王オーディアムで音楽詩劇『葵の上〜業のゆくえ〜』(松平頼則作曲)を聴く。

1/13:13h45 羽田発。成田発と変わらない運賃の便を見つけ、初めて羽田空港から出発。なんと便利なこと!18h35 パリ着。この頃パリではコロナの話題は全く出なかったし、私も中国の情勢をほとんど知らず、いつも通りの滞在が始まった。15日今回の唯一の仕事の翻訳原稿を頂く。フランスでするのと日本でするのとでは捗り方がえらく違う貴重な滞在の始まり。

1/21:日本から留学中のピアニストKちゃんと日本レストラン<ZEN>で昼ごはん。漢字が<禅>でなく<善>なのが私は好き。ここに来られるフランス人の大半は、とても有名な日本語<禅>の意味を想像しているだろうなあ。楽譜の異名同音は簡単に説明できるが、日本語の同音異意味の説明はとても難しい。そのあとサンジェルマン教会向かいのカフェ、< ドゥ マゴ> に移りお喋りがつきなかった。

2/01 : ピアニストの海老彰子さん主催の<アルド・チッコリーニ氏に寄せるコンサート>がパリのSalle Gaveauで催された。 かつて生徒だったイヴ・アンリ氏はじめ10数名の、今日のフランスを代表するピアニストたちが、チッコリーニ氏との思い出を語り、独奏や連弾、2台のピアノのデュオそして四重奏を演奏された。最後に全員がステージに上がり、右側と左側に半数ずつ分かれて座られた。ピアノ2台の側に。何が始まるのか固唾を呑む間に何やら演奏が始まった。大きな音節(フレーズ)の切れ目で、2台のピアノ共に奏者が変わって演奏を続けるという離れ業を聴かせてくれた。それぞれのピアニストの個性が重なってオーケストラを聴いている気分だった。まさに音楽の歓びここにあり!ステージに飾られたアルド・チッコリーニさんも満足そうに笑っておられた。

2/03 : CDG発、4日12時ごろ羽田空港着の便で無事に帰国した。隣の席はチェコから仕事を求めて来日されるという夫婦。少し日本語を勉強してこられた奥さんに、すぐに役立つような日本語をいっぱい教えた。当時フランスでコロナ禍が深刻に語られ、予防策がとられる等は全くなかった。広報にも「マスクは医療従事者が使うものです」ただ一点、「手の洗い方」については、「石鹸で丁寧に洗い、水気を残さず拭くこと」と書かれていた。昔、フランスに馴染み始めた頃、フランスと日本のハンカチの使用法がえらく違っていることに驚いたことを思い出し、クスッ!機内の会話にコロナという言葉が出ることもなかった。

2/10 : フランス滞在中に下訳はできたが、清書が終わったのは10日午前3時。万歳!書類をポストに投函して早朝の電車で山梨に向かう。10時、慣例のリハビリ病院着。レントゲン・診察等を経て懐かしの病室での生活が始まった。午前・午後のリハビリと温泉プール歩行・体操・・・。今年も来れたことに感謝。この頃から日本でもコロナの流行が拡大する気配が濃厚となり、4月にフランスから来日を予定されている方がどうされるべきかが心配になり、友人の女医さんに相談した。「パンデミックは長く続くだろう。フランスからの来日は無理だと思う」という答えが返ってきた。パンデミックと言う言葉を聞くのは初めてだったが、彼女の意見がやはりいつものように正しいとわかるのに時間はかからなかった。

2/14 : 病院では外出が全面的に禁止になった。遠くではなく、リハビリのために近所のブドウ畑や野道を散歩するのも禁止。4階の病室が閉鎖され、屋上から朝日と夕日を富士山と共に眺める楽しみも失った。残念だが病院としては本当に正しい判断だった。病室の窓から数年前に開設されたバラ園が見える。ただバラが植わっているだけでなく、全種類のバラを愛でながら歩いたり走ったりできる1周400m(だった?)の緩い上り下りのある回遊路が整備されているのが流石リハビリ病院!バラ園5周が日課になった。

2/29 : 首相が全国小・中・高を春休みまで休校との命令を突然発表。休校にすることの効果など決定に至った説明がまるでなく、仕事を休まねばならない母親には手当てを支給する等お金のことばかり。*本日中に、 へ続く。2020/09/29


◎509 書いていたのに今ごろ2019年末・・・(2020/04/11)

2019/11/23 (土) 東京芸術劇場コンサートホール
<読売日響 土曜マチネーシリーズ>
指揮:トマーシュ・ネトビル
ピアノ:アレクサンドル・タロー
MOZART : Symphony No. 38 <プラハ> 他
POULENC : Piano Concerto
YANACEK : Sinfonietta
ノアンで若い日の演奏を聴いて以来すっかりファンになった、そして今や有名になられたタローさんのピアノで聴くプーランク、続くヤナーチェクの良かったこと!!!管楽器の競演に酔った。この頃ピアノソロばかり聴いてきたことを反省。オーケストラこそ生で聴かなきゃ。私のタローさん好きを知ってくれていた友人からの突然のプレゼントに感謝感激。

2019/12/6 (金) 東京芸術劇場コンサートホール
<MAHLER : Symphony No. 3 ニ短調>
井上道義&読売日響
6楽章のオーケストラ・アルト独唱・音楽大学合同コーラス・TOKYO FM 少年合唱団の圧巻の共演。先日もらったチラシの山から選び出したコンサート。聴けて良かった!

2019/12/13 (金) 明治座
洗足学園音楽大学オリジナルの邦楽ミュージカル
<三人娘&#11088;&#65039;恋仇討>
時は幕末!ええじゃないか!
恋の仇討地、坂本龍馬をやっつけろ!
作曲・音楽監督:篠原真 脚本:中屋敷法仁 演出:倉迫康史
箏・尺八・十七絃など日本の楽器のアンサンブルとピアノ・サックス・トランペットなど洋楽器のアンサンブル、声楽のソリストと合唱アンサンブル、そしてダンス!邦楽・洋楽の境なく、渾然一体に表現される物語を楽しんだ。映画を見る時のように準備なく気楽に会場に来て、多分聴衆皆んなが楽しんだと思う。
元々クラシックオンリーの音大に全国的にも珍しいミュージカル科が設立されたのはずいぶん前だと思う。初期の頃から興味を持って公演を観てきた。記憶力が全く弱くて個々の作品を並べることはできないが、この学科の成長ぶりはすごいと思う。普段は学内のホールでの公演だが、邦楽ミュージカルのこの演目は、前回は新橋演舞場で、今回は明治座で催された。回り舞台とオーケストラピット等、本格的な設備を使ってのこの公演に参加できた生徒の喜びは計り知れないと思う。

2019/12/20 (金) 横浜みなとみらい小ホール
みなとみらい クラシック・マチネ
<北村朋幹ピアノリサイタル>
第1部 12 :10開演
Brahms : 3 Intermezzos, Op.117
Webern : Variation for piano, Op.27
Brahms : 7 Fantasien, Op.116

第2部 14 :30開演
Brahms : 6 Piano pieces, Op.118
Berg : Piano Sonate Op.1
Brahms : 4 Piano pieces, Op.119
Intermezzos, Op.117

1部と2部の間に、広いカフェでランチボックスとコーヒの昼食がゆっくりいただけるというおしゃれな企画コンサートに誘ってもらった。プログラムから想像がつくように若いピアニストの真摯な演奏に涙。みなとみらいは遠いという印象で縁なく過ごしてきたが、こんな洒落た企画が色々ありそう。これからは時々チェックしよう。

2019/12/26 (木) 〜 12/29 (日)
下北沢ザ・スズナリ
<三条会 : ガリバー旅行記>
作:ジョナサン・スウィフト 構成・演出:関 美能留

子供の頃読んだ「ガリバー旅行記」で覚えているのは、小人の国へ行ったガリバーが、はりつけになって・・・。いや、反対で巨人が住む国へ旅したのだったかと、実に曖昧。芝居を観る前に文庫本をざらっと読んだ。第1話:小人の国 第2話:大人の国 第3話:飛島 (ラピュタ) 第4話:馬の国 4つの国に行き奇想天外な経験をするお話なのだった。原作を読んで、面白いけどなんとややこしい、その上自分が本当にわかって読むことができているか、はなはだ頼りない複雑な物語だということに驚いた。こんな長い話をどうまとめるのか興味津々でまず初日を観劇。

ガリバーの4回の旅の始まりと終わりを知らせる空港の荷物のレーン、レーンを挟んで舞台が下と上に広がる。いつもの通りシンプルなんだけど物語の進行を暗示する舞台装置と小物の使い方がとても魅力的。4日間に5回の公演は脚本ほかすべて同じはずだが、いつもその時々必ず違いがある。ことに今回は4幕目に日替わりで犬が登場する。初日と3日目はすでに何度か舞台を務めている黒柴犬のトキコさん。2日目と楽日はフォックステリアのパブロフくん。おくればせながらが個性的に芝居に参加。教えられた演技ではない自発的な動きに合わせて役者は即興的に演技を変えなくてはならない。結局毎日通って大満足。いつもの通り面白かった。観客のほとんどが多分子供時代の思い出の一つになっているだろうガリバー旅行記、自分のガリバーと舞台のガリバーを重ねて観客の数だけ生まれた <ガリバー旅行記2019> 。最高の年の瀬でした!


◎508 第30回 コンセール・パザパ(2019/10/07)

♪ 2019年10月11日 第1部:16時00 第2部:19時10 開演
♪ ルーテル市ヶ谷センター

今年もバラエティ豊かな演奏者と曲が集まりました。ピアノ、声楽、マンドリン、マンドロンチェロ…。演奏者の演奏したい曲、演奏したい時間帯の希望を聞き、それにそってプログラムを作りますが、不思議なほど統一感のあるコンサートをしてきています。今年はどうでしょうか。コンセール・パザパのページにプログラムを掲載しています。無料・出入り自由のコンサートです。ルーテル市ヶ谷の響きをぶらっと聞きにいらしてくだされば嬉しいです。ゆったり座席でうとうと…可能です!

◎507 〜Pause〜 人生をかけた挑戦(2019/06/17)
♪♪♪ 07/06/2019 : 乱雑極める部屋と引き出し整理をしながらチラチラ見ていたTVが気になり休憩。「カラコルム・シスパーレ 銀嶺の空白地帯に臨む」頻繁に雪崩が起こる山を二人の山男が登頂を目指して悪戦苦闘中。只今垂直に近い岩壁をトラバース、標高6500mの岩壁に支点を確保するために、氷が薄く張り付いている岩にアイススクリューを打っておられる。5m落下。(よかった。これだけで済んだ・・・。)

天候悪化。6850m地点にテントを張る。轟音。スノーシャワーでテントが半分埋まった。残った半分も雪に埋まる。マイナス15度、極限の世界。5日目、この日登頂できなかったら敗退を余儀なくされる。7200mの稜線でラッセルを繰り返す平出和也さんの疲れは極限に達していた。前を行く中島さんの姿がはるか遠くなる。〔・・・〕山頂が見えた。北海道で登山中に亡くなった女性登山家を想い、14年間目指してきたシスパーレ北東壁初登攀の記録まであと300m。

「早く着いて〜〜〜」8/22 登頂成功。通信が途絶えた2日後の8/24、ベース・キャンプに向かう二人の影が氷河に見えた。チームの皆んなと抱き合って生きて帰れたことを喜び合われる姿に感動。人間てなんて素晴らしいんだ!10h50、西日本で非常に激しい雨。TVを消し掃除に戻る。初放映は2018年2月3日だったらしい。https://www.jpnsport.go.jp/

この後私の掃除はもたもたとまだ続いていて、過去の同様の、信じられないような 映像S 休憩で救われております。

◎506 長続きの素敵なコンサート (最近 1)(2019/05/24)

♪♪♪ 12/05/2019 : オペラシティリサイタルホール
< 篠崎みどり& 浜田牧子 Piano Duo Concert >

♪ A. Scriabin (1872 - 1915)
2台ピアノのための幻想曲 イ短調 遺作
♪ R. Schumann (1810 - 1856)
ピアノ五重奏曲 変ホ長調 op.44
♪ A. Glazunov (1865 - 1936)
ピアノソナタ第1番 op.74 より 第2楽章
♪ J.S. Bach (1685 - 1750)
マタイ受難曲 BWV244 抜粋
♪ F. Poulenc (1899 - 1963)
2台のピアノと管弦楽のための協奏曲 ニ短調

私はここ数年前から5月のこの頃デュオ・コンサートを聴くのを楽しみにしている。演奏者お二人は桐朋学園の同級生で、20年前にデュオを結成して以来、毎年コンサートを催されていると聞いた。

コンサートにもふさわしいピアノ2台のための曲は、そう多くない。この日のプログラムのうち、2と3曲目のセカンド・パートは、篠崎みどりさんの編曲による演奏だった。好きなシューマンの五重奏曲をこうして2台のピアノで聴くのは初めてだったが、「2台のピアノのためのソナタ」というタイトルだとしても良いような素晴らしい編曲だと思った。

アンコールの「トルコ行進曲」、ボロディン「ダッタン人の踊り」も生き生きと元気なピアノ曲に生まれ変わっていた。すごい才能だなあ!客席にも伝わるほんわかとした雰囲気の仲良し同級生がこんなレベルの高いデュオ演奏で交流を深めていられるなんて、あるようで少ない。末長く聞かせてください。


◎505 ヨーロッパを感じるコンサート (遅まきながら 最近 2)(2019/05/12)

♪♪♪ 27/04/2019 : メロディヤ南青山
< Kenichiro Kojima Piano Recital>

♪ J.S Bach (1685-1750) : 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ> ニ短調 BWV1004   
1. アルマンド 2. クーラント 3. サラバンド 4. ジーク **5. シャコンヌ
 * 1- 4 : 児嶋顕一郎編 (左手のための) **5 : ブラームス編 (左手のための)

♪ Frank Bridge (1879-1941) : 3つの即興曲 
1. 夜明け 2.徹夜祷  3.大騒ぎの宴

♪ Sergei Bortkiewicz (1877-1952)
詩人 op. 29-5 婚礼の歌 op.65-3

♪ Felix Blumenfeld (1863- 1931) op.36
左手のためのエチュード 

♪ Elwin Schulhoff (1894-1942)
組曲第3番 
1.前奏曲 2. エアー 3. ジプシーの女 4. 即興曲 5. 終曲

目をつむって聴くと左手だけで演奏されているなんて想像もできないが、どの曲も左手のために書かれた音楽の演奏会。

♪ 最初の曲は、バッハの<無伴奏ヴァイオリンのための組曲>で、とりわけ有名な5番のシャコンヌは、ブラームスが左手のためのピアノ曲に編曲、1番から4番は、演奏者の児嶋顕一郎さん自らの編曲。♪ 2曲目、Frank Bridgeは、イギリスの作曲家、Benjamin Brittenの先生だった人。昨年、ブリテンの生徒だったピアニストの演奏で聴いたすてきなピアノソロ曲(両手)を思い出した。♪ あとは私には未知の作曲家の作品。『左手の作品』というジャンルが、19世紀からすでに存在し、少数であるとしても、優れた作品が残されていることを知ったことは新鮮な驚きだった。

確かイヴ・アンリ先生が、演奏会とマスタークラスのために初来日された年だと思う。高校生の児嶋顕一郎くんがレッスンを受講された。通訳をしながら、いいピアニストになられるだろうなと確信したことをはっきり覚えている。その頃彼はすでにドイツへの留学を考えておられ、卒業後すぐに渡独された。

ときを経て2017年、カワイのパウゼでの、入江一雄さんとの2台のピアノのためのコンサートに招かれ、久しぶりに演奏を聴かせていただいた。その折、2年前に右手局所性ジストニアを発症されたこと、それを機に左手のためのレパートリー開拓に取り組んでおられることを知った。

そして今日!左手のピアニストとして大成長されたコンサートを聴いて、月並みな表現だが、ほんと感涙にむせんだ。右手が自由に使えなくなっていった時の焦燥、絶望は想像に余りある。それなのにすごい!留学先にドイツを選ばれたことも本当に良かった。どの国よりも彼に合ってると思う。Kenichiro Kojima さんの今をもう少し良く知りたいとサイトを検索したら、何とウィキペディアに登場されていた。やはりすごい!

そのページの外部リンクから、公式ウエブ・You Tube・facebook に進めます。ぜひネットで(日本人+)ドイツ人であるKenichiroさんの音楽家人生の歩みを知り、魅力を発見していってください。堪能なドイツ語を聞くと音楽と言葉が密接に関係があることも実感されると思います。

私は、J.S. Bach “6 Sonatas and Partitas” の楽譜を読みながら、You Tubeで、 “左手のためのパルティータno.2” の演奏を聴き、編曲の秘密を探ります。楽譜は、Arthur Grumiaux の高弟、故小国英樹先生の書き込みいりで、アップボーをダウンボーに変えたり、ある音符にテヌート・スタカットの印が加わったりと、ヴァイオリン奏法の工夫がいっぱい加った楽譜。楽しみが増えて嬉しい!

人生におけるふとした出会いの幸運に感謝するこの頃なり!



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